カテゴリー「プロパガンダ」

Windows 8.1を巡る論理の差異

Windows 8.1 プレビュー版の外観

先月末、Microsoft Windows 8の次期バージョン、Windows 8.1のプレビュー版が公開されました。

私も早速試してみましたが、推奨されている現在使用している既存のWindows 8環境をアップデートする方法には躊躇したので、Windows 8付属の仮想マシンであるクライアント版Hyper-Vに、Windows 8.1 Preview ISO ファイルから新規インストールしました。

Windows 8.1プレビュー版のスタート画面
Windows 8.1プレビュー版のスタート画面。背景には、デスクトップの壁紙も表示できる
Windows 8.1プレビュー版のデスクトップ画面
Windows 8.1プレビュー版のデスクトップ画面。SkyDriveがファイルシステムと透過的に統合されている
Windows 8.1プレビュー版のIE11
Windows 8.1プレビュー版のIE11。ストアアプリとしての表示

すでに様々なニュースで報じられているとおり、Windows 8.1では、スタート画面の改良や、SkyDriveとの統合、そしてInternet Explorerの11へのバージョンアップなどが確認できます。

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知の好循環

HTML5でHTMLページを記述する際、新しく追加された要素に対応していない、旧バージョンのブラウザーへの対応が必要になります。

新しい要素、すなわち旧いブラウザーにとっては「未知の要素」ですが、少なくともタグとして< >を付けておけば、「何かの要素なんだね、僕にはわからないけど」とブラウザーは好意的に解釈してくれるので、基本的には表示に影響を与えません。ただし、インライン表示で扱われるので、たとえばsection要素のようにブロックレベル表示であるべきものには、スタイルシートで指定しなければなりません。

一方、Internet Explorer 8以下は、「僕にはわからないから迷っちゃうな」という感じで、未知の要素の開始タグと終了タグを、別個の空要素として閉じてしまいます。section要素であれば、以下のような結果になり、囲んであった要素内容は外に放り出されてしまいます。


<section />
要素内容
</section />

というのが、HTML5での注意点なのですが、この記事の本題は、そこにはありません。

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謝罪からの解放

今日は、日本が第二次世界大戦で敗北した日。一方でそれは、日本が植民地支配したアジア諸国が、解放された日です。様々な民族的感情が交錯するこの日を前にして、韓国の大統領はいわゆる「竹島」を訪問したり、さらには天皇に明確な「謝罪」を要求したりと、自国の民族感情を煽るような政治的パフォーマンスを行いました。

こうした行為に怒り心頭の日本人もいるようですが、同じようなパフォーマンスは、例えば東京都知事の石原慎太郎が、いわゆる「尖閣諸島」の土地買い上げ騒動を起こしているように、そして今日も靖国神社へ参拝する政治家連中がいるように、日本でも繰り返し行われてきました。 「謝罪からの解放」の続きを読む→

UXの政治的考察

先の記事(「Windows 8におけるCorelDRAW」)にも書きましたが、Windows 8では、新たなユーザー体験(User eXperience)の創出や提供が図られている、という考え方があるようです。

パーソナル コンピューターにおける従来型のUXは、ドキュメントの作成や編集に依拠したもので、「ドキュメント生産型」のUXとして、捉えることができます。一方、インターネットでのページ閲覧や検索といった、ポストPC的なUXは、「ドキュメント消費型」なのかもしれません。そして、メールやSNSでのメッセージのやり取りのような、小規模なドキュメント生産とその消費は、2つのUXの中間に当たる「ドキュメント参加型」とでも呼べばよいでしょうか。 「UXの政治的考察」の続きを読む→

ギリシャは遠い国?

僕は小学生ぐらいの頃から、歴史が好きでした。その基になったのは、たぶん、子供向けのギリシャ神話の本を読んだことだと思います。もしくは、その頃、「イアソンと黄金の羊」冒険譚を題材にした映画(特撮は、レイ・ハリーハウゼン)をテレビで見て、古代ギリシャとその神話世界に魅かれたのかもしれません。そこから、エジプト、マヤ、インカなど、世界の古代文明に興味が広がっていきました。同じころ、やはり子供向けの「古事記」も読んだのですが、火の神を産んだために焼けただれて死んだイザナミの話、そのあとのイザナギとイザナミの「黄泉の国」でのやり取りなど、こちらはおぞましくて好きにはなれませんでした。その本の後書きには、日本神話は「血なまぐさいギリシャ神話とは違う」といった解説が書いてあり、「だからといって日本の神話も美しい話じゃないぞ」と思った、その違和感を未だに持ち続けています。まあ、大人になってから古事記・日本書紀も、ギリシャ神話も、考古学的趣味から、また読み返したこともありますが、神話の中にある人間の残酷さは大差ないと思います。 「ギリシャは遠い国?」の続きを読む→

トーチウッドとドクター・フーの比較的考察

トーチウッド

キャプテン・ジャック・ハークネス

数年前、CATVの海外ドラマ専門局で、「秘密情報部トーチウッド」というドラマの放映が始まりました。“秘密情報部”などという冠が付いていたので、スパイアクションものかと思ったのですが、内容はSFサスペンスといったところでしょうか。イギリスBBC(ウェールズ)制作のドラマです。

その内容は、謎めいてはいるけれど魅惑的な人物、キャプテン・ジャック・ハークネス(Captain Jack Harkness)を長とする、「トーチウッド」(Torchwood)という政府にも属さない少人数の秘密組織が、ウェールズのカーディフという街を拠点に、そこの時空の裂け目から侵入する数々のエイリアンと闘う、といった、ある意味、ありふれた話です。私も、初めは何となく見ていただけでしたが、シーズン2、そして3と話が進むにつれて、月並みながら引き込まれて行きました。

キャプテンとイアント

大枠としては、キャプテンを中心に、その4人の仲間たちとの人間関係を織り交ぜたヒーロー・ドラマなのですが、たとえば、チーム内の事務方として地味な役割を演じている、イアント・ジョーンズ(Ianto Jones)。彼は、エイリアンにサイボーグ化された恋人を、仲間に隠して基地内に匿っていたのですが、彼女を人間に戻そうと画策するも裏目に出て、協力者の日本人科学者はドラマの冒頭で無残に殺害され、偶然基地にピザを届けに来た女性は体を乗っ取られ、揚句、恋人はトーチウッドの面々に殺されてしまうという、惨憺たる内容でした。

普通なら、ここでイアントは自らトーチウッドを辞めるか、クビにされるのがオチなのでしょうが、彼は鬱々とした感情を残したまま、チームに残ります。さらに、いつの間にか、キャプテンと恋人同士になります。ちなみに、キャプテンを演じるジョン・バロウマン(John Barrowman)は、舞台俳優出身で歌手でもあったりするのですが、ゲイであることを公言しています。その彼本人のキャラクターを、そのままドラマに反映させて、キャプテンは男も女も愛することができる人、という設定なのです。たまに、キャプテンとイアントは、一緒にダンスを踊ったり、オフィス・ラブごっこなどもしていたりします。

キャプテンの出自

また、シーズン1の終りのほうでは、キャプテンの過去の一部、といってもその名前の由来が明かされる話があります。キャプテンと仲間のトシコ・サトウ(彼女は役の上でも、俳優自身も日本出身)が、第二次大戦中のロンドンにタイムスリップするのですが、そこで、「本物」のキャプテン・ジャック・ハークネスと出会います。彼は、アメリカ空軍の義勇兵であり、その出会いの翌日の出撃で、戦死することになっています。トーチウッドのキャプテンは、記録上から彼の名前を拝借しただけだったのです。まあ、ウルトラセブンが、炭鉱労働者(!)だった人間・モロボシダンの名前を借りたのと、似たような話です。

さて、その「本物」のハークネスですが、出撃前のパーティーで、先に帰った恋人の後を追うべきかどうか、逡巡します。彼の行く末を知っている「偽」キャプテンは、後悔するなと後を追うことを勧めたのですが、結局、彼は会場に戻ってきます。なぜなら、彼は、世間体のために彼女と付き合っていたのであって、ほんとうは今出会った「偽」キャプテンに、恋をしたのでした。そう、彼もゲイだったのです。そして、二人のキャプテンのダンスとキスシーンの後、「偽」キャプテンは光り輝く時空の裂け目を通って、現代へ帰ります。

これを文字で表すと、なんだか気色悪い話だと思う人も多いかもしれませんが、ドラマ自体はとても感動的に演出され、私も涙してしまいました。確か1980年代の話だったと思いますが、イギリスの貴族院議員が、ゴシップ紙に同性愛者であることを暴露され、辞職に追い込まれた、などというニュースを新聞かテレビで見かけたことがありました。それから20年ちょっと、英国の国営放送で同性愛が、興味本意ではなく、堂々と描かれるようになったということは、人間の意識の変革も、少しは進んだということかもしれません。

イアントとの別れ

ちなみに、トーチウッドのシーズン3は、全5話のミニシリーズなのですが、非常に暗い結末で終わります。そのひとつとして、イアントが死んでしまいます(その前に、シーズン2でメンバー2人も死んでしまいますが…)。このエピソードでの、キャプテンとイアントとの別れのシーンも、他と比べられないぐらい感動的です。キャプテンは、不死の身なのですが、死にゆくイアントと、次のような会話が交わされます。

イアント「僕のことを、忘れないで。でも、千年も経ったら…忘れる?」

キャプテン「いや、忘れない。約束だ。」

といったように、「トーチウッド」は、同性愛も異性愛も描き、エイリアンとの闘いでは残虐なシーンも多く、「大人向け」とされているようです。そして、実は、トーチウッド自体は、別のドラマの番外編、いわゆる「スピンオフ」シリーズなのです。

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