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パノプティコン

パノプティコン、一望監視施設。囚人からは看守は見えないが、看守からはすべての囚人を一望できるような、合理的な監獄の施設として、ジェレミー・ベンサムが考案したものです。フランスの哲学者ミシェル・フーコーは、「監獄の誕生」の中でこれを取り上げ、「監視社会」に展開する権力構造を分析しています。
最近の犯罪報道でもわかるように、一望監視施設はもはや刑務所という場に局在するだけでなく、特に都市部では縦横に張り巡らされた監視カメラによって、社会の肉体に普遍的に取り込まれています。そんなイメージを、ベンサムの監獄デザインと監視カメラを融合させて、表現してみました。
このイラストは、すべてCorelDRAWで制作しています。「監獄の誕生」を読んだ1年ほど前に、元になるイラストを描いたのですが、当サイトの背景画像に使用するため、それを再編集してみました。背景画像には、このイラストの簡略版を使用しています。
以下は、このイラストのワイヤーフレームです。基本的に、「線」で構成さていることが分かります。

また、以下のカラーイラストは、監視カメラ部分のみを描いた、初期のものです。

なお、以下にSVG形式の画像も掲載しておきます。
SVG画像の表示には、Internet Explorerの場合、ver.9以上が必要です。また、特にサイズが拡大/縮小されているSVG画像において、Chromeのレンダリング品質は見るには堪えないものがあるので、他のブラウザーでの閲覧をお勧めします。
浦和西高 1979

CorelDRAW X6で描いた、母校・浦和西高の校舎(HR棟)です。現在の校舎は、表面にピンク色の塗装(モルタル?)が施されていますが、私が通っていた1979~1980年頃は、いわゆるコンクリートが打ちっぱなしの外壁でした。窓枠も、アルミサッシではなく、鉄製で青いペンキが塗られていました。そんな当時を懐かしんで、イラスト化してみました。
このイラストの基にした資料は、以下の写真です。

これは、1981年度の新入生向けに、新聞部、社会科学研究部、文芸部などで独自に作成した、パンフレットの表紙です。印刷に使用した写真そのものは、もうありませんが、パンフレットは一部だけ残してあったので、それをよみがえらせてみました。
CorelDRAWには、この写真を画像として取り込んだものを配置し、以下のようにガイドラインを引いて遠近法の消失点を定めています。これらのガイドラインに合わせ、遠近効果や整形ツールを使用して、図形形状を編集しています。

なお、このイラストのオブジェクト構造(ワイヤーフレーム)は、以下の通りに構成されています。

ワイヤーフレームからも分かるとおり、樹木のイラストもベクトルオブジェクトです。これらは、別の樹木の写真を取り込み、CorelDRAWのPowerTraceでベクトルオブジェクトに変換しています。