音の無いアルバム

an album without music

このホームページでは、僕がなぜ音楽に興味を持ち、それを生活に欠くことのできない要素として、人生の一部分として大切にしていたこと、それにもかかわらず、音楽への関心を失ってしまったことを、1980年代から90年代までの短い期間を通して、俯瞰しようと思う。

また、その作業を通して、音楽が持つ「役割」や「意味」といったものに、僕なりの答を見つけてみたい。果たして、そんな大層なものを、ほんとうに発見することができるだろうか? まあ、答は後のお楽しみに取って置いていただきたい。



執筆の背景

「音の無いアルバム」は、2004年の夏に執筆した、筆者自身の音楽に対する思い入れを綴ったエッセーです。

実習用サンプル

このエッセーは、実は、「組版ソフトを使った小冊子作成」というDTP作業の実習で、その制作見本のために執筆したものです。

実習のための課題として、2千字以上の原稿を必須条件としたのですが、先ず隗より始めよということで、小冊子のボリュームを増やすためにも、長文の原稿執筆に取り掛かりました。

それなりの量を書くためには、当然、自分自身にとって興味のある内容でなければなりません。そこで、一度はまとめてみたいと思っていた、音楽(ロック・ミュージック)に関する考察を題材として取り上げました。

結果として、この「音の無いアルバム」は、1万字以上の大作に仕上がったという次第です。

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Webサイトの技術的背景

「音の無いアルバム」をWebサイトにまとめるに当たって、技術面に於いては、HTML5とCSS Level3を取り入れています。2010年秋現在では、まだ不確定の部分が多い技術ですので、実証と技法的探求を目的としたものになっています。

HTML5

HTML5は、XHTML 1.1以降の新たなHTMLの規格です。

元々、W3CはXHTML 2の策定を目指していましたが、その一方でMicrosoftを除く主なブラウザのベンダー(Opera、Mozilla、Apple)がWHATWGという団体を2004年に立ち上げ、よりWebの現状に即した次期HTML「HTML5」の仕様策定を目論見ます。

さらに、Googleがこの「HTML5」を積極的に支持することになり、W3CはXHTML 2を放棄、公式にW3C内でHTML5を策定していくことになりました。

こうした背景から邪推するとHTML5は、Microsoft、すなわちInternet Explorer対して優位を確保するための仕様作りと言えなくもありませんが、Internet Explorerも次期バージョンのIE 9で、他のベンダーよりも積極的にHTML5への対応を図っています。

ただし、HTML5は、まだ正式な仕様として確立ていない、開発途上のものです。2011年には、W3Cの「勧告候補」となる予定のようですが、予定は未定です。

CSS 3

CSS Level 3は、やはりW3Cで仕様の策定が進められている、CSSの次期バージョンです。

HTML5と同時に語られることが多いようですが、注目される時期が重なっただけで、こちらはCSS 2の延長上で仕様の策定作業が行われています。CSS 3では、CSS 2で定められたスタイルをいくつかの「モジュール」として分類し、それらに対応した作業グループで仕様策定が進められています。

新規に追加されるプロパティや値には、ボックスの角丸や段組を実現するもの、透明度を指定できるカラー値など、デザイン性を向上させるものが多く含まれます。さらに、簡単なアニメーションをJavaScriptを使わずに実現できるものなど、動的なスタイル効果のプロパティも用意されています。

仕様の一部は、2010年段階で勧告候補まで進んだものがありますが、全体としてはHTML5同様、未確定の仕様です。なお、CSS 2.1も未だに未確定であるのが現状です。

ブラウザの対応

2010年秋段階で、HTML5にある程度対応しているのは、Opera、Firefox、Safari、Chromeの最新版と、Internet Explorer 9 Betaです。とはいえ、HTML5のすべての新要素や属性には、どのブラウザも対応していません。

CSS 3については、Opera、Firefox、Safari、Chromeが先行して対応を進めていますが、その対応度はまちまちです。

また、Internet Explorer 9 Betaは、「Backgrounds and Borders」モジュールの主要なプロパティ、「2D Transforms」のプロパティ(Platform Preview #6以降)、「Basic User Interface」「Text」各モジュールの一部のプロパティ、そして色指定に関わる「Color」モジュールやセレクタを定義した「Selectors」への対応を優先していますが、それ以外では他のブラウザよりも対応は遅れています。

こうした現状にも関わらず、Webデザイン系のサイトや雑誌の記事では、あたかも確立された仕様であるかのように、HTML5やCSS 3を利用した技法が紹介されています。2010年段階で、それらを真に受けて、現実に運用するWebサイトにHTML5やCSS 3を取り込むかどうかは、Webサイト制作者や管理者の判断次第でしょう。

各ブラウザが、仕様を実証するため、HTML5/CSS 3を現時点でも実装することは理にかなっていますが、それを現状で稼動しているWebサイトにまで及ぼすことは、時期尚早だと私は考えます。

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社会・政治的背景

「音の無いアルバム」は、一定の社会的かつ政治的背景を土台にして執筆しています。その重要な要素である、ロシアの革命家・トロツキーについて、あらかじめ紹介しておきましょう。

レフ・トロツキーの生涯

レフ・ダヴィドヴィッチ・トロツキー(Лев Давидович Троцкий, 1879-1940)は革命的マルクス主義者です。遅れた農業国での革命であっても、必然的に労働者階級が先導する社会主義革命に転化するとした「永続革命」論でロシア革命の前途を分析。1917年の10月革命でレーニンらとともに人類初の社会主義革命を実現させました。

以降の内戦期には赤軍を創設し、軍事指導者としても手腕を発揮。しかし、レーニン死後の革命情勢退潮期に、左翼反対派を率いて国際主義と工業化を主張するものの、スターリンとの党内闘争に敗れソ連邦国外へ追放されます。そして、トルコから始まる亡命生活の果て、メキシコでスターリニストの手により暗殺されました。

トロツキーは、多くの盟友がスターリンに屈服した後も、国際共産主義者としての立場を堅持し、1938年に第四インターナショナルを創設しました。それは、ロシア革命から現在に至る革命的マルクス主義・国際共産主義運動の、礎となったのです。

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