サイト構成の変更
内容
サーバーの移転
先月末に、krzm.jpを設置しているサーバーを変更しました。なぜかというに、元のレンタル・サーバーで使っていたサービス・プランが年内には廃止となり、個人向けのサービスが提供されなくなってしまうためです。
従来は、Windowsサーバー+IISの環境だったのですが、新しいサーバーはよくあるUNIX系+Apacheとなり、その点が残念だったのですが、まあ、これも勉強だということで、乗り換えてみました。
また、昨今はgoogle社が検索インデックスのランク付けにSSLの有無を判断材料にしているということで、SSL化が大盛況のようですが、そうした流れの中でSSLでのサイト運用経験を得ておくことも、またひとつの勉強と考えて、これを導入することとしました。もちろん、独占企業たるgoogleの意向に、手足を縛られるつもりはありません。
よって、当サイトの絶対URLアドレスは、以下のとおりになります。
- https://krzm.jp/
結果として、思った以上にWordPressの再構築に手間取ってしまいましたが、いちおう、サイトとして通常どおりに動作するようになりました。当サイトに限って言えば、SSL化の恩恵は、WordPress管理画面へのアクセスや、ファイルのアップロードにおいて、それなりに通信が保護されるようになったことにあります。
一般ページの閲覧に関しては、特に送信フォームが設置されているわけでもないので、元々保護が必要とされるほどの通信は、当サイトにはありません。SSLによって通信に負荷がかかるものでもない、というぐらいの“メリット”が、あるといえばある程度でしょう。
まあ、googleのブラウザーでは、非SSL通信の場合、アドレス欄に「」が表示され、まるで注意が必要なサイトであるかのようなレッテル貼りがなされるのですが、それを回避できることも、(まさにgoogleに誘導された)メリットとして挙げられます。
カテゴリー構成の部分変更
サーバーの引越しやSSL化とは直接の関係はありませんが、サイトの動作を確認していたついでに、これまで「Another」としていたカテゴリーの名称を変更してみました。
「Another」カテゴリーで掲載していたものは、政治、思想といったテーマの記事だったのですが、当サイトはCorelDRAWやWeb関連技術を扱っているものの、私自身の関心事の中で、政治や思想も大きな領域を占めています。それを「その他」としてしまうことは論理的ではないと判断し、「Propaganda」と定義し直すこととしました。
「プロパガンダ」とは政治宣伝のことですが、政治・思想的内容、すなわちイデオロギーの表明が主要なテーマですから、カテゴリーの定義として妥当でしょう。
一般にプロパガンダは、とりわけナチズムやスターリニズムの経験から、虚偽の政治宣伝、支配権力の一方的な情報と見做され、特に「民主主義」社会では否定的に捉えられています。しかし、たとえどれほど「民主的」な国家であっても、それが媒介する情報は政治宣伝であり、権力の正当性へ「民意」を誘導するものでしかありません。一方で、民主主義の擁護を主張したり、国家や権力を否定したり、「国家の死滅」を宣伝したりすることも、プロパガンダです。
ゆえに、「Another」に掲載してきたものをありのままに位置付けるなら、やはりそれはプロパガンダという定義が最も相応しいと考えた次第です。
パーマリンクの変更
また、SSLの動作を確認している過程で、WordPressで「パーマリンク」と呼ばれる各ページのアドレスが機能せず、一時デフォルトの値に変えてしまいました。しかし、運用可能な手段が見つかったので、そのついでにパーマリンクも変更しました。
従来、たとえばこのページのアドレスは「https://krzm.jp/2016/10/05/article2705/」という形式だったのですが、今回からは「https://krzm.jp/2016/10/05/inprecor2705/」に変えました。「inprecor」(インプレコール)とは、第三インターナショナルの機関紙「International Press Correspondence」の略称から取ったものです。
欧文表記の一部を取って略するやり方を、ジョージ・オーウェルは小説「1984」の中で、言葉が持つ意味を奪い、その本来の意図を不明瞭にするプロパガンダの一種であると批判していました。しかし、インプレコールにしろ、その発行機関である第三インターナショナル=共産主義インターナショナル(Communist International)を略した「コミンテルン」にしろ、その誕生時の政治的意義や、後のスターリニストによる堕落の歴史も明らかであるため、略称であってもそれらの言葉の響きに私は明瞭な意図を感じます。
なお、政治的観点からではなく、「商業的」観点からすると、サイトをそれなりの期間運用したのちに、パーマリンクを変更することにはリスクがあります。なぜかというに、やはり検索サイトのインデックスからすると、変更されたアドレスは「リンク切れ」と見做されるからです。今日のWeb環境における支配権力はgoogleですから、その意向から外れないサイト運営をすることは、死活問題といえるでしょう。よって当サイトは、その日の気分と政治的な言葉の響きに誘われて、パーマリンクも不用意に変えてしまうのです。