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黒住浩司 Webサイト

“Level 1″のCSS3

内容

CSS3モジュール一覧」ページ(このページは、仕様策定状況に応じて更新しています)にも記載しておきましたが、CSS Exclusions Module Level 1CSS Regions Module Level 1の作業草案が5月28日付で更新されました。

この2つのモジュール名を見てわかるとおり、表記は「Level 1」となっています。しかし、前回の作業草案では「CSS Exclusions and Shapes Module Level 3」「CSS Regions Module Level 3」という名称で、共にLevel 3の扱いでした。また、これらのモジュールに共通していることは、現時点でIE10が対応しているという点です。

従来の捉え方では、Level 3と称するものが、CSS3として言い表されて来ました。そうした概念を、変更することになったのかもしれません。実際、モジュール名を再確認してみると、CSS2からの拡張ではなく、”いわゆるCSS3”で新たに追加されたものには、Level数は表示されていないものがほとんどでした。そうであるなら、CSS ExclusionsとCSS Regionsも、Level数表記なしが妥当だと思うのですが、今後、こうしたものはLevel 1として定義されていくのかもしれません。W3Cの仕様策定過程の議論まで、私はチェックしていないので、確かなことは言えませんが…。

ただ、何に依拠して”CSS3”と呼ぶのかが、不明瞭になってきているようにも思えます。まあ、CSS3という言表は、HTML5とごちゃ混ぜにされてしまったように、そもそもが曖昧なものです。ですから、スターリニストが自称する社会主義を、革命的マルクス主義者が「いわゆる社会主義」と呼んだように、CSS3も「いわゆるCSS3」と称したほうがよいのかもしれませんね。