CorelDRAW Graphics Suite 12 セットアップガイド その3

セットアップ後のメンテナンス

登録されたプログラム

セットアップが無事終了すると、Windowsスタートメニューの「すべてのプログラム」に「CorelDRAW Graphics Suite 12」フォルダが追加され、その中にCDGS12の各アプリケーションが登録されています。アプリケーションの起動は、ここから行います。

プログラムグループのCDGS12

ユーザーガイド

「ドキュメント」サブフォルダまた、セットアップのオプションで「ユーザーガイド」を追加した場合は、「ドキュメント」サブフォルダも追加され、ここからオンラインマニュアル等を参照できます。なお、ユーザーガイド等はPDFファイルですから、閲覧するにはAdobe Readerが必要です。

Adobe Readerは、CDGS12CD-ROMには収録されていません。PDFファイルを開けない場合は、Adobe社のサイトからAcrobat Readerをダウンロードし、セットアップしてください。

クリップアートのインストール

上記の「ドキュメント」に登録されている「CorelDRAW Graphics Suite 12 お読みください」には、添付クリップアートを閲覧する「スクラップブック」ドッキングウインドウの、“新機能”が紹介されています。

これは、ハードディスク上にクリップアート類をコピーし、「スクラップブック」で参照できるようにする方法です。

  • E」ドライブに「ClipArts」という名前のフォルダを作成し、その中にCDGS12Disc2をコピーする

という場合を例にして、具体的な作業手順を紹介しましょう。

  1. Windowsの「マイ コンピュータ」を開く
  2. Eドライブのアイコンをダブルクリック、Eドライブを開く
  3. メニュー「ファイル」-「新規作成」-「フォルダ」をクリック、「新しいフォルダ」フォルダを作成
  4. 「新しいフォルダ」の名前に「ClipArts」と入力、名前を変更
  5. ClipArts」フォルダをダブルクリック、フォルダを開く
  6. メニュー「ファイル」-「新規作成」-「フォルダ」をクリック、「新しいフォルダ」フォルダを作成
  7. 「新しいフォルダ」の名前に「CG12_CLPART」と入力、名前を変更(クリップアートDiscのボリュームラベルと同じ名前のフォルダを作成します
  8. クリップアートCDCD-ROMドライブに挿入
  9. 「マイ コンピュータ」でCD-ROMドライブをダブルクリック、ルートフォルダを開く
  10. ルートフォルダ内にあるすべてのフォルダとファイルを選択(註5
    ルートフォルダ内のフォルダとファイル
  11. [Ctrl]+[C]キーを押して、選択したフォルダとファイルをコピー
  12. 「マイ コンピュータ」から「手順2」で作成した「CG12_CLPART」フォルダを開く
  13. [Ctrl]+[V]キーを押して、選択したフォルダとファイルをペースト
  14. Windowsのスタートメニューから「ファイル名を指定して実行」をクリック
    ファイル名を指定して実行
  15. 表示された「ファイル名を指定して実行」ダイアログの「名前」に「regedit」と入力、「OK」ボタンをクリックしてレジストリエディタを起動(註6
    「ファイル名を指定して実行」ダイアログ
  16. レジストリエディタの左側のパネルで「HKEY_LOCAL_MACHINE」、「SOFTWARE」、「Corel」、「Media」、「Corel GRAPHICS 12 Clipart (Disk 2)」を順次ダブルクリック、「Corel GRAPHICS 12 Clipart (Disk 2)」キーを表示(註7
    レジストリキー
  17. レジストリエディタの右側のパネルで文字列値「Path」をダブルクリック、「文字列の編集」ダイアログを開く
  18. 「値のデータ」に「手順2」で作成したフォルダのパス名(ドライブとフォル���の名前を列記したもの)を入力し、「OK」ボタンをクリック(註8
    文字列の編集
  19. レジストリエディタを終了

以上の操作で、ハードディスク上にコピーしたDisc2のクリップアートを、「スクラップブック」で直接参照できるようになります。

なお、ドライブはハードディスク上であればどこでもかまいません。「ClipArts」というフォルダも、分かりやすい名前を付けただけで、とくに決まりはありません。「CG12_CLPART」というフォルダは、必ずこの名前にしてください。

CDGS12の「スクラップブック」は、同Disc3のほか、CDGS9~11Corel DESIGNER 10のクリップアートも参照できる機能を持っています。ハードディスクに余裕があれば、これらのファイルをすべてコピーし、レジストリを変更することで、すべて「スクラップブック」から参照することが可能になります。いちいちCD-ROMディスクの入れ替えをすることなく、すべてを見渡せるわけです。

全クリップアートの編集

スクラップブックに表示されたアイコン

スプラッシュスクリーンのカスタマイズ

アプリケーションの起動時には、いわゆるスプラッシュスクリーンが表示されます。CDGS12では、そこで表示される画像が、背景との抜き合わせになっています。

CorelDRAW 12のスプラッシュスクリーン

実はこの画像、文字が表示されている長方形の部分とは、別ファイルとして用意されています。CorelDRAW用のものは、「Program Files\Corel\Corel Graphics 12\Programs」フォルダにある「DRAW_Fireball.tif」ファイルです。PHOTO-PAINTは「PhotoPaint_Fireball.tif」、R.A.V.E.は「RAVE_Fireball.tif」ファイルになります。これらは、汎用的なTIFF形式のビットマップ画像ですから、ユーザーにも比較的簡単に作れるものなのです。

TIFFファイルの構造

ファイルのチャンネル構成まず、「DRAW_Fireball.tif」ファイルの構造を調べてみましょう。TIFF形式ですから、このファイルはPHOTO-PAINTで開くことができます。サイズは507x155ピクセル、解像度は96 dpiです。そして背景は黒色、切り抜き形状は、アルファチャンネル(「アルファ1」)として保存されています。つまり、

  • 幅507x高さ155 ピクセル、解像度96 dpi
  • 背景は黒
  • 切り抜き形状はマスク選択範囲で作成、「チャンネルとして保存」

という設定で新しいTIFFビットマップ画像を作り、CorelDRAWの場合は「DRAW_Fireball」という名前で保存して、既存のファイルと差し替えてしまえばよいわけです。

カスタマイズ例

下のスプラッシュスクリーンは、私が試しに作ってみたものです。もちろん、透明度はTIFFファイル自体のものではなく、編集段階でオブジェクトを使い、表現したものです。

カスタマイズしたスプラッシュスクリーン

CDGS12は高いカスタマイズ能力が売り物ですが、こうした“遊び”のカスタマイズも、楽しめます。

なお、万が一のときのため、オリジナルの「DRAW_Fireball.tif」、他のアプリケーションの「~Fireball.tif」は、別の場所に保管しておきましょう。差し替えに失敗しても、私は一切責任は負いませんので。


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脚注
註5
これらのフォルダ/ファイルのうち、クリップアートとして必要になるのは「Clipart」フォルダと「Volinfo」ファイルの2つです。他のフォルダもコピーしておいたほうが便利ですが、フォントが入っている「Extra Fonts」フォルダは、必要ないでしょう。
註6
レジストリの変更は、システムに影響を与える可能性があります。以降の手順通りに作業し、他のキーや値は絶対に変更しないでください。失敗しても、当方は責任を負いませんので、そのつもりで。
註7
HKEY_LOCAL_MACHINE\
SOFTWARE\Corel\Media\
Corel GRAPHICS 12
Clipart (Disk 2)
」キーを開きます。
註8
上記の例では、「E」ドライブの「ClipArts」フォルダに
CG12_CLPART」フォルダを作成しています。