- ホーム>
- 小太郎と小次郎
- 文字サイズ
- 小
- 標準
- 大
小太郎と小次郎
小太郎
ハナちゃんが亡くなってから、およそ二ヵ月後、僕のもとに新しい猫がやって来ました。それが、小太郎です。
講師をしている職業訓練校で、他の先生のところで子猫が産まれました。それは、2002年5月29日だったそうです。ちょうど、ハナちゃんと入れ替わるように、小太郎は誕生したわけです。そして、7月に、僕の家族になりました。
ハナちゃんと別れてから、さほど日時が経っていなかったので、初めは躊躇したのですが、小太郎が来てくれたことで、再び僕の人生に幸せがもたらされました。ハナちゃん、許してね。
そんな小太郎も、すくすくと成長し、2007年現在では、体重が7.5キログラムにまでになりました。見かけは、もう「小」太郎ではないのですが、初めて出会った時と変わらず、真っ白でふわふわの、やんちゃな可愛い猫です。
小次郎
ずっと、家族は小太郎ひとりと決めていたはずだったのですが、2007年の暖かい冬が終わろうとしていた頃、一匹の子猫が姿を見せるようになりました。
暖冬とはいえ、夜はまだ冷える時期でした。茶トラの子猫は、夜8時ぐらいになると、窓辺で部屋の中を覗き込んでいます。警戒する小太郎は、それをじっと見つめていました。
何となく部屋に招き入れ、餌をあげたりしていたのですが、すると、僕の帰りを外で待っているようになりました。そこで僕は心をきめ、この子猫も家族に迎えることにしました。名前は、小太郎の弟分なので、「小次郎」です。
やはり子猫だけあって、小次郎は輪をかけてやんちゃです。あの小太郎が、まるで物静かな猫のように思えてきます。なわばりに、春の闖入者を迎えてしまった小太郎は、ちょっと不機嫌ですが、少しずつ慣れてきました。今は我が物顔で悪戯を働く小次郎も、大人になれば、小太郎と末長く仲良くしてくれることでしょう。
友だちがふたりになり、そんなにぎやかな日々を見守るハナちゃんも、きっと喜んでくれていると思います。