ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2003年3月26日(金)

浦和でも、桜の花が咲き始めている。昨日は、講師をしている職業訓練校の終了式。二つの訓練校を受け持っているので、40人ほどの生徒たちが“卒業”していった。片方の訓練校では先週の金曜日、もうひとつは昨日、お別れ会、即ち打ち上げの飲み会が催され、ともに出席することができた。桜は、そんな季節の道しるべ。

金曜日の方は、担当した科の生徒が約10名、一年間のクラスだった。少人数ということもあり、一年間の道のりはそれなりに長く感じられる。思い出も深い。彼・彼女らからは、感慨深い色紙を頂いた。昨日の会は、半年コースの科で、生徒数は約30名。こちらは、あっという間に半年間が過ぎてしまう、という感じだ。生徒たちも目まぐるしく変わり、やっと全員の名前を覚えかけた頃にお別れとなる。彼・彼女らからは、花束を頂いた。花束なんてもらったことが無いので、持って帰るのがちょっと気恥ずかしく、「捨てちゃおうかな」なんて不届きな考えも脳裏を過ぎったが、やはりそんなひどいことはできないので、家の玄関にあった花瓶に生けてあげた。もちろん、その直後に小太郎が襲撃したので、別の部屋に移したが...。

四月には、また新しい生徒たちと顔を合わせることになる。桜の道しるべには、一抹の寂しさと新たな心の準備がついてくる。この「講師」という仕事もいつまで続くかわからないが、40年間の人生の中では、もっとも人の役に立つことができたと思っている。僕が、人生の目標を自ら見いだし、それを実践していた時代は、10代の後半から20代の終わりぐらいまでだった。その中で、最も充実していたのは、高校時代の僅か2年程度だ。また、この時代に人の役に立てていたかというと、それは怪しい。目標からコースが大きく逸れてしまったときに、初めて世間に貢献できるとは、皮肉な話だ。人生とは、そんなものなのだろうか?

近頃の桜の季節には、こんな思いに捉われる。まあ、それもいいだろう。今日の午後は久しぶりに太陽が顔を覗かせたので、自転車で見沼田圃に桜の開花状況を調べにいった。やはり、まだ五分咲きといったところだ。天気がよさそうな明日、明後日は、もっと花々が賑わうに違いない。小太郎にはハナちゃんと“一緒”に留守番で我慢してもらい、僕は自転車で見沼を駆け巡ろう。

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