ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2002年7月13日(土)

今日が僕の誕生日だから、というわけではないが、新しい猫が家に来た。まだ子猫で、小柄だったハナちゃんと比べても、半分の大きさしかない。家に着いてから2時間ぐらいは、ちょっと怯えていたようで、机の裏に隠れてしまった。しかし、そのままにしておいたら、僕の足の周りに擦り寄るようになり、あとは僕の隣でもぐっすり寝ていた。

さすがは飼い猫の子供だ。僕がハナちゃんにさわれるようになるまで、出会ってから3ヶ月は必要だった。僕の隣で寝るようになるには、半年以上かかった。それでも、家の外では最後まで警戒を緩めなかった。それだけ手間がかかった分、可愛かったハナちゃん。まだ新しい猫には名前をつけていないが、彼の仕草を見ていると、ハナちゃんの同じ姿が思い浮かぶ。さすがは猫。小さくても、基本的な動きに変わりはない。

実は数日前から熱が出て、夏風邪をひいてしまったようだ。あまりに体調が悪ければ、今日、猫を引き取るのは延期しようかと思ったが、安静にしていたら熱も下がったので、昼過ぎに出かけ、可愛い子猫をケースに入れて電車に揺られて帰ってきた。自分の誕生日と重なれば、この子猫が家に来た日を忘れることはないだろう。

ハナちゃんと初めて会った日は、当時送信したメールを引っ張り出してきて、突き止めることができた。もちろん、ハナちゃんとの別れの日は、忘れようにも忘れることはできない。たとえ、歳をとって記憶力に障害が起きたとしても、このサイトやいくつかのデジタルデータによって確認できるだろう。

そうした記念日は、たぶん忘れることはない。しかし、新しい猫との生活とともに、ハナちゃんの日常の記憶が少しずつ薄れていくことは、避けられないだろう。熱が出たのは、ハナちゃんの抗議だったのだろうか? そして熱が下がったのは、ハナちゃんの許可だったのだろうか? いずれにしても、そして記憶の消滅が脳の生理機能に過ぎないとしても、やはり僕には寂しいことだ。だからこそ、このサイトを僕は延々と続けていくだろう。

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