ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2002年5月27日(月)

おととい、ハナちゃんの夢を見た。現実の世界ではもうハナちゃんに会えないのなら、無意識の世界でもいいから、ハナちゃんに会いたかった。でも僕は、寝る前にいちばん悲しいことを思い出してしまう。そして、眠れなくなってしまう。だから、夕方になるとビールでも飲んで眠気を誘い、つらいことは思い出さないようにしていた。でも、夢の中にもハナちゃんはいなかった。

おととい、アルコールに頼らなくても疲れで眠気におそわれた。この「ハナちゃんの足跡」サイト作りに没頭していたからかもしれない。そのとき、ハナちゃんの夢を見た。ハナちゃんが部屋にいた。いつものように、エアコンの上に飛び乗り、ロフトの窓から外へ出ようとした。そして僕はハナちゃんをつかまえた。その感触は、しかし、おぼろげだ。

夢の中で、やはりハナちゃんが死んだことが夢だったのだと、そんな安堵の気持ちがひとときだけ湧いた。けれど、これはまぼろしなのだという証拠探しを、早くも夢の中で始めていた。ロフトの窓に、ハナちゃんの毛が引っかかっている。それがなければ、夢に過ぎない。なんだか意味のわからない論理が脳裏をよぎり、夢の中で窓を調べていた。そうして、すでに夢の中で、ハナちゃんに会ったことが夢に過ぎないことを確かめていた。

それでも、僕は夢の中でハナちゃんに会いたい。今日、片付けものをしていたら、一度だけハナちゃんの鳴き声が聞こえた。もちろん、幻聴か、どこかの猫が鳴いたのかもしれない。むきになって、ほんとに聞こえたのだと言ったら、僕は少し気が変になったと思われるだろう。それが、現実の世界。現実の世界を歩くたび、ハナちゃんの事故現場にも出くわしてしまう。

現実とは違う世界に、手が届くことはないのだろうか? それは、うさんくさい宗教の話などではない。夢と、真心の課題なのだ。

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